ベースで“行間”を読むってどういうこと?

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🎸 会話の行間から考える、音楽の行間。

つい最近、何かの動画で見たのですが、 「Do you have a pen?」に対して 「Yes, I have a pen.」と返すのは不自然だ、という内容でした。

“ペンを持っているか”と聞かれる時の状況を考えれば、それは単に所有を確認したいのではなく、「貸してほしい」という意図ではないか、と。

だから自然な返しは、

  • “Would you like a pen?”(貸しましょうか)

などといった、相手の意図を汲んだ返事になる。普通に会話してたら、たしかにそうです。

こういった「言葉の表面だけで判断せず、相手の心境を読むこと」を 行間を読む と言ったりしますが、それなら、音楽に行間はある?あるなら、行間とはどんなことなのでしょうか。
そんな風に考えたので、この記事を書きました。

Vue

会話の行間って、相手の意図を感じることだよね。

だいし

音楽にも“意図の外側”みたいな、行間と呼べるものがあるんじゃないかと思ったんだ。

🎼 音楽における行間とは?

音楽の行間とは、 音と音のあいだにある“意図の気配”と定義してみます。

  • 出していない音の意味
  • 次の音への準備
  • 他の楽器との呼吸
  • フレーズの流れ
  • リズムの裏側にある支え

休符や演奏記号でかかれるものもありますが、基本的には音符♪としては書かれていません。演奏の説得力はこうした“音符の外側の情報”によって大きく変わるのではないでしょうか。

🎯 5つの視点から行間を考える

音楽の行間を感じるための5つの視点を考えてみました。

「直接的な練習方法」というより 行間を捉えるための“考え方”で、楽曲や練習により深く向き合えるのではないかと思います。

裏拍メトロノーム:行間のリズムを支える視点

▶ 練習目的:音を出していない部分のリズム(=行間)を自分で支える

裏拍メトロノームは、 行間のリズムを自分で支えるための効果的なアプローチです。

  • 裏拍にクリックを置く
  • 表拍を自分で作る
  • 音を出していない部分のリズムが浮き上がる

会話でいうと、 相手のテンポを感じながら話すようなもの。

フレーズ内部の休符:呼吸としての行間

▶ 練習目的:休符の“意図”を理解し、次の音を適所に出す

ここではフレーズ内にある休符を意味します。

  • 一瞬の空白
  • 息継ぎのような間
  • 次の音を前に押し出す力

会話でいうと、 言葉の途中に入る“間”に近いのではないでしょうか。

メロディの息継ぎ:流れとしての行間

▶ 練習目的:フレーズの呼吸(=行間の流れ)を体で理解する

  • メロディを口ずさむ
  • 息継ぎの位置を感じる
  • その呼吸をベースに反映する

休符として扱われないものをイメージしてます。会話でいうと、 自然な話し方のリズム。アンサンブルが絶妙なベースラインは、こういう視点から考えられているのかもしれません。

フレーズ外側の休み:アンサンブルの行間

▶ 練習目的:なぜ“弾かないのか”という役割を理解する

こちらは、 フレーズ自体がお休みしている時間のこと。

  • 数拍〜数小節の休み
  • 他の楽器が主役になる時間
  • そこで何が起きているかを聴く

会話でいうと、 相手に話させる時間。でも、ちょっとした合いの手を入れてみたくなる時間。

🌿 ②と④の違い

②はフレーズの“内部”にある休符の行間。
④はフレーズの“外側”にある休みの行間。

どちらも行間ですが、役割はかわってきますね。

「なぜこの音?」:意図を読む行間

▶ 練習目的:作曲意図を読み取り、音の“選択”に行間を感じる

  • コードの意味
  • フレーズの方向性
  • モチーフの意図

会話でいうと、 なぜその言葉を選んだのかを感じること。気持ちを上げる時にはコードや音階がのぼっていき「くるぞくるぞ!」みたいにテンションが上がるような。実は理論的に作り上げられてて、狙って作られてますね?みたいなこと。わかっときは素直に嬉しい。

🎸 ソロ・ベースにおける行間

ソロ・ベースは

  • メロディ
  • ベースライン
  • コード
  • リズム

を同時に扱います。出せる音の数はギターと比べて少ないので、 “間”が演奏の質を決める…というと過言ですが、重要であることは間違いありません。

Vue

出さない音に意味があるって、会話と同じだね。

だいし

音符以外を意識すると、ただの音の平坦な羅列ではなくなってくるのが分かるよ。

🎯 まとめ

音楽で行間を読む力というなら、それは音を足す力ではなく、音を選べるようになる力。ではないでしょうか。

ベースの役割は基本的にはリズム隊です。そこに 行間を読む という視点で向き合えば、新たな彩りを添えられるヒントありそうです。

また、限られた弦数で表現するソロ・ベースでは、 “出さない音”を理解しているだけで、 演奏の印象は大きく変わります。

休符でも、フレーズでも、和音を鳴らしている時でも、そこには必ず行間が流れている。

断言とまではいかないですが、練習の中でそういう存在に気づけると、音の選び方や間の取り方が変わっていく。 行間という視点が、演奏に味わいや深さに繋がっていく。 そう思えます。

I have a pen.になってないか?いつでも気にしておきたいものです。

この記事を書いた人

エレキベース1本で楽曲を演奏する「ソロ・ベース」スタイルを中心に活動中。
サイトでは、楽譜の無料DLや販売・動画投稿・機材を使ってみた感想・日記など、音楽とWebを楽しむ実体験を発信しています。

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